レイ・フロンティア株式会社 人工知能による位置情報分析

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20〜30代に刺さる注目の旬デザインを徹底解説

webアプリは大きく分けると、処理能力の高さや、データの保管・管理の正確性などの「システム系統」と、ビジュアルや操作性にかかわる「デザイン系統」の2つの柱に支えられている。機能性の高いアプリは、「システム」と「デザイン」のどちらの性能を欠いても成立しない。例えば、どんなに優秀なシステムが組まれていても、操作性が悪いデザインでは、十分にポテンシャルを発揮することはできないし、逆にいくら見栄えが良くても、システムに欠陥があれば安心して使うことはできない。

 

レイ・フロンティアでは、位置情報技術を利用したサービスを提供しているが、システム面だけでなく、操作性・デザイン性にもこだわったアプリ開発をおこなっている。「2030代の若い層にも響くデザインを」という思いで、アプリ開発に向き合っている弊社デザイナーのヨモダに「ユーザーファーストなデザインとは」、「旬なデザインを取り入れるには」というテーマで日々考えていることを話してもらった。

 

 

「誰に向けたデザインなのか」を忘れずに

 

まずはデザインを手掛ける際に気をつけていることについて。デザインというと見栄えに気を取られてしまいがちだが、大事なのは「デザインの優先順位」なのだという。

 

「『誰に使ってほしいか』、『何を見せたいのか』次第で、デザインの意味づけは変わってきます。例えば、お年寄りに使ってほしいアプリをフラットデザイン(1)にしてしまうと場合によっては不適格かもしれません。見た目はシンプルでおしゃれになるかもしれませんが、情報の羅列感が出てしまって、読みにくくなる可能性があります。だからターゲット層を意識して、視認しやすいよう文字の大きさや、文字色の濃淡を変えることはとても大切なんです。ちなみに文字の背景に敷いている色や画像によっても印象は大きく変わります。デザインを組む際には色々と考える要素が多いので、まずは『誰に何を見せるか』優先順位をつけなければいけないんです」(ヨモダ)

 

1「フラットデザイン」
立体感や質感の表現が少なく、対象を抽象化したデザイン。webではシンプルで読み込み時間が軽減されるメリットがあり、2010年代から現在に至るまで使われている。

 

次に、ユーザーに喜ばれるデザインを考える工程に進む。近年、流行っているデザインにはどのようなものがあるのか?

 

2000年代を強く意識した『Y2K』のデザインは流行っていますね(2)。ファッション業界ではもちろん、webやグラフィックなどのデザイン業界でも23年前からトレンドになっています。ちょっとした懐かしさがありつつも今っぽいところが、2030代にも受け入れられているのかな、と。Y2Kデザインの特徴は、

①『全体の明るい配色』。

②『黒字のテキストや線を多用するデザイン』。

③『タイトルテキストにさまざまなフォントを混ぜたデザイン』。

色々なところで使われているのでプライベートで探してみるのも楽しいと思います(図1)」(ヨモダ)

 

 

Y2Kと相性の良いデザインとしてヨモダが注目しているのが「90年代のコミック風デザイン」(図2)。「街中を歩いていると、こうしたデザインを意識したファッションをしている高校生をよく見ますし、若い世代に特に支持されているんだなと感じます」(ヨモダ)。

こうしたレトロなデザインは今や大きなトレンドになっている。

90年代より前のカルチャーにも注目が集まっていて、特にwebデザインだと70年代のものが人気です。Z世代向けのデザインの中には、70年代後半~80年代に流行ったシティポップのCDジャケットをオマージュしたものも多いんですよ」(ヨモダ)

 

 

デザインのヒントは散歩の時間にも見つけられる

 

AIの台頭によって、デザインを取り巻く環境は大きく変化しつつある。変わらないのは、届ける側もサービスを使用するのも人間だということ。ヨモダは「社会の空気に合ったデザインを作るためにはふだんから積極的にトレンドに触れることが大切」だと感じている。

「毎年私の仕事初めはその年のデザイントレンドを調べることから始まります。今年も『2024 design trend』を検索して始めましたしね(笑)。仕事以外では、散歩をしたりしてふとしたものに感性が働くように力を抜く時間も大切にしています」(ヨモダ)

ヨモダ

武蔵野美術大学芸術文化学科を卒業。美術館の展示の企画や美術史を学びつつ、学生時代からチラシやポスターなどのデザインを手掛ける。その後、大学院へ進学し社会学を学ぶ。現在は、レイ・フロンティアのアプリや広報物のデザインを担当している。
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