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2023年のデータをもとに歩行速度を調査

  • 目次
  • 1. 2023年の歩行傾向を振り返る
  • 2. 調査元データ
    • 【歩行速度と推定属性情報】
    • 【対象期間】
    • 【対象エリア】
    • 【調査対象者】
  • 3. 年代別(平均歩行速度・距離・歩行時間)
    • 【平均歩行速度】
    • 【平均歩行距離】
    • 【平均歩行時間】
  • 4.地域別(平均歩行速度・距離・歩行時間)
    • 【平均歩行速度】
    • 【平均歩行距離】
    • 【平均歩行時間】
  • 5. まとめ

 

 

 

1. 2023年の歩行傾向を振り返る

AI×アプリで見える化する“歩き方”──日常的に歩くことがヘルスケアにつながる

 

レイ・フロンティアでは、自社アプリ「SilentLog(サイレントログ)」とAI活用による人流データ分析を通じて、2023年における全国の歩行距離、歩行速度、歩数の傾向を明らかにしました。

特に注目されたのは、中高年層における歩行距離と歩数の回復です。コロナ禍で外出の機会が減少していた中、2023年は再び日常的に歩く習慣が戻りつつあることがデータから見えてきました。

歩くことは、もっとも身近で続けやすい“おすすめのスポーツ”です。特別な道具や場所がいらず、体力に不安のある方でも自分のペースで始められるのが魅力。

SilentLogを使えば、そんな日々の“歩き方”を自動で記録&見える化することができます。

アプリをスマートフォンに入れて持ち歩くだけで、毎日の歩数や移動距離、歩行傾向を記録。自分のライフスタイルや健康状態をデータで見える化し、より良く改善していきましょう。

 

昨年の調査はこちらから↓
『2022年のデータをもとに歩行速度を調査 /年代・地域別』
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000152.000011357.html

 

2. 調査元データ

データは弊社アプリ「SilentLog」から匿名化されたものであり、推定情報に基づいています。
SilentLog:日々の歩数や移動などの位置情報と写真を自動的に記録するライフログアプリ
※データはあくまで弊社サービスで収集したもので、実際とは異なる場合がございます。

 

<データ概要>

【歩行速度と推定属性情報】

移動時間によって次の通りに仮定
30分以上:ウォーキング(ランニングも含む)
30分未満:徒歩

【対象期間】

2023年1月1日(日)〜 12月31日(日)の1年間

【対象エリア】

47都道府県

【調査対象者】

期間内にログがある方

 

3. 年代別(平均歩行速度・距離・歩行時間)

【平均歩行速度】

まずは年代別で平均歩行速度・距離をみていきたいと思います。

次の図は年代別での平均歩行速度を表しています。

ウォーキングの方が徒歩よりも平均歩行速度が速い傾向を示しています。

細かく見ると、徒歩の方は各年代で差があまりなく時速 4 kmほどですが、ウォーキングでは各年代に差があり時速 5km付近で幅があります。

今回の結果も、ウォーキングにおいては 50代が最も速く移動していることが示されています。
2022年の結果も同様の結果が出ており、やはり若い年代の方が速いというわけではないようです。

徒歩では 70代以降になると遅くなっていますが、ウォーキングになると速い方もいることがわかります。
70代が 20代よりも速くウォーキングしていることがわかります。

2022年と比較し、2023年は
・ウォーキング、徒歩:10%程度の速度上昇がみられる
・80代のウォーキングにおいて速度低下がみられる

 

【平均歩行距離】

次の図は年代別での平均歩行距離を表しています。

ウォーキングと徒歩を 30分を境に分けているのでウォーキングと徒歩の距離に差が出ています。

傾向としては歩行速度の時と同様に、徒歩の方は各年代で差があまりないようですが、ウォーキングでは各年代に差があります。

速度と異なり、若い方が長い距離を歩いていないことがわかります。
同じくらいの速さだった 20代と 70代で 500mほど差があります。

2022年と比較し、2023年は
・ウォーキング:10%程度の移動距離が伸びている
・徒歩:大きく変わらない
・80代のウォーキング:移動距離の減少がみられる

こちらの関係性を確認するために歩行時間も見ていきます。

 

 

【平均歩行時間】

次の図は年代別での平均歩行時間を表しています。

ウォーキングに費やしている時間は、若い方ほど少なく、高齢になると多く費やしていることがわかります(散歩が含まれている可能性もございます)。
徒歩に関しては、各年代で差があまりないです。

2022年と比較し、2023年は
・ウォーキング・徒歩:大きな変化なし

 

4.地域別(平均歩行速度・距離・歩行時間)

ここまでは年代別で見てきましたが、地域別でも見てみたいと思います。

【平均歩行速度】

次の図は地域別の平均歩行速度になります。

ウォーキングと徒歩の速さに地域差があることがわかります。
ウォーキングは地方が速いですが、徒歩に関しては関東圏や 6 大都市といわれる地域の方が速い傾向を示しています。

ウォーキングの中でも福井県、富山県は時速 6kmを超えています。

2022年と比較し、2023年は
・ウォーキング:全体的に速度上昇
・ウォーキング:県別ランキング
1.福井(31位) 2.富山(3位) 3.鳥取(最下位) ※括弧前年

・徒歩:全体的に速度上昇
・徒歩:県別ランキング
1.千葉(2位) 2.埼玉(1位) 3.東京(4位)※括弧前年

県別ランキングにおいて、徒歩は前年とそこまで大きな変化はないですが、ウォーキングは前年31位の福井県、最下位の鳥取県がランクインしています。
また、1位の福井県は2位の富山県と時速0.5kmの差があることがわかります。

これは仮説ですが、福井県が参加している「オクトーバー・ラン&ウォーク2023」が影響しているのではないかと推測します。福井県ではこちらのイベントとコラボし、福井県内全17市町の住民対抗戦「福井県大会」を開催しておりました。
https://f-sports.pref.fukui.lg.jp/october_fukui_2023

鳥取県も健康づくりの一手法として、県民が日常的にウォーキングに取り組む「ウォーキング立県」を推進していくため、「ウォーキング立県19のまちを歩こう事業」を実施しています。
https://www.pref.tottori.lg.jp/19machi/

このように地域の取り組みが数値として現れてくると、PFS(成果連動型民間委託契約方式)やEBPM(エビデンスに基づく政策立案)への展開にも繋がっていきそうです。

 

【平均歩行距離】

次の図は地域別の平均歩行距離になります。

年代別と同様にこちらもウォーキングと徒歩を 30分を境に分けているのでウォーキングと徒歩の距離に差が出ています。

歩行速度と同様に距離に関してもウォーキングは地方が、徒歩に関しては関東圏や6大都市といわれる地域の方が長い傾向を示しています。

2022年と比較し、2023年は
・ウォーキング:全体的に移動距離が延びる
・ウォーキング:県別ランキング
1.秋田(9位) 2.高知(13位) 3.福井(44位) ※括弧前年

・徒歩:大きく変わらない
・徒歩:県別ランキング
1.千葉(4位) 2.東京(1位) 3.神奈川(2位)※括弧前年

県別ランキングにおいて、平均歩行速度と同じく徒歩は前年とそこまで大きな変化はないですが、ウォーキングは前年44位の福井県が平均歩行距離にもランクインしていることが興味深いです。

先程の「オクトーバー・ラン&ウォーク2023」の取り組みも理由のひとつかもしれませんが、福井県は2024年3月16日に北陸新幹線「金沢駅 – 敦賀駅」が開業予定です。
来月の開業に向け、福井県では2023年から様々なイベントやキャンペーンが行われています。これまで東京駅と福井駅間は金沢駅にて乗り換えが必要でしたが、北陸新幹線「金沢駅 – 敦賀駅」が開業することにより、都心からアクセスしやすい身近なスポットになりそうですね。
https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/tokyo/2023tsunagaru.html

年代別と同様に、ウォーキングに費やす時間が異なるのかもしれませんので、地域別でも平均歩行時間を確認していきたいと思います。

 

【平均歩行時間】

次の図は地域別の平均歩行時間になります。

ウォーキングに費やしている時間は、秋田県、佐賀県、宮崎県、鳥取県の 4県が 50分を超えています。

福井県に関しては 42分ほどになっています。
このことから速度と距離で上位ランクインしていた福井県が平均歩行時間において上位ではなくなったことがわかります。

徒歩に関しては、速度・距離と同様に関東圏や 6大都市といわれる地域の方が長い傾向を示しています。

2022年と比較し、2023年は
・ウォーキング:大きく変わらない
・ウォーキング:県別ランキング
1.秋田(17位) 2.佐賀(3位) 3.宮崎(1位) ※括弧前年

・徒歩:大きく変わらない
・徒歩:県別ランキング
1.東京(1位) 2.神奈川(2位) 3.埼玉(3位)※括弧前年

地域ごとの歩行速度や距離の差には、地域独自のインフラや産業構造の影響も考えられます。
昨年から速度・距離を大幅に伸ばした福井県については、「オクトーバー・ラン&ウォーク2023」や新たに開業する北陸新幹線「金沢駅 – 敦賀駅」の影響も考えられます。

 

5. まとめ

 

<年代別>
・歩行速度
ウォーキング > 徒歩
徒歩:各年代で差があまりなく時速 4 kmほど
ウォーキング:各年代に差があり時速 5 kmの付近で幅あり
ウォーキングにおいては 50 代が最も速く移動している
若い年代の方が速いというわけではない
70 代が 20 代と同じくらいの速度でウォーキングしている

・距離
徒歩:各年代で差があまりない
ウォーキング:各年代に差がある
若い方が長い距離を歩いていない
同じくらいの速さだった 20 代と 70 代で 500 mほど差がある

・時間
ウォーキング:若いほど短く、高齢になるほど長い
徒歩:各年代で差があまりない

 

 

<地域別>
・歩行速度
ウォーキングと徒歩の速度に地域差がある
ウォーキングは地方が速いが、徒歩は関東圏や 6大都市といわれる地域の方が速い傾向
ウォーキングの中でも福井県、富山県は時速 6kmを超えている

・距離
ウォーキングは地方が、徒歩に関しては関東圏や 6大都市といわれる地域の方が長い傾向

・時間
ウォーキング:秋田県、佐賀県、宮崎県、鳥取県の 4県が 50分を超えている
福井県に関しては 42分ほど
速度と距離で 1位だった福井県が時間では上位ではなくなったことがわかる
徒歩:速度・距離と同様に関東圏や 6大都市といわれる地域の方が長い傾向

※ データはあくまで弊社サービスで収集したもので、実際とは異なる場合がございます

平均寿命が伸びていくことと共に、私たちの健康寿命も重要なテーマとなっています。自治体のウォーキング大会や住民のヘルスケアへの関心は、健康促進の重要性を示しています。この流れに合わせ、個人が自身の健康情報を電子的に管理・保存するための記録システムである「PHR(パーソナルヘルスレコード)」にも注目が寄せられています。

レイ・フロンティアは今後も位置情報データを活用し、年代や地域ごとの歩行速度、距離、時間などを分析し、より効果的な施策やサービスの提供に貢献してまいります。また、最新技術を取り入れ、地域社会と協力しながら、より良い未来の構築に挑戦していきます。

以上、ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

お知らせ

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